2026年5月25日

顔面の表情筋に対するボトックス治療とは?
― 自然な表情を保ちながら、しわを目立ちにくく ―
- 「笑うと目尻のしわが気になる」
- 「眉間のしわがクセになってきた」
- 「額の横ジワが取れにくい」
このようなお悩みに対して、表情筋に対するボトックス治療は、皮膚科・美容皮膚科で広く行われている治療です。
今回は、顔面の表情筋に対するボトックス治療について、効果・適応・注意点を分かりやすく解説します。

表情筋に対するボトックスとは
美容医療で行われるボトックス治療は、表情筋の動きを一時的に弱めることで、表情じわを目立ちにくくする治療です。ここでは、その作用機序をわかりやすく解説します。
表情じわができる仕組み
額や眉間、目尻などのしわの多くは、表情筋の繰り返しの収縮によって生じます。
例えば以下のような動きです。
- 眉をひそめる → 眉間のしわ
- 目を強くつむる → 目尻のしわ(カラスの足跡)
- 眉を上げる → 額の横じわ
- 口をすぼめる→顎の梅干しじわ
若い頃は皮膚の弾力があるため、表情を戻すとしわも消えます。しかし年齢とともに皮膚の弾力が低下すると、筋肉の動きのクセがそのまま皮膚に刻まれ、しわとして定着してしまいます。
ボトックスが筋肉に作用する仕組み
ボトックス製剤(ボツリヌストキシン)は、神経から筋肉への信号伝達を一時的にブロックする作用があります。
通常、筋肉は次のような流れで動きます。
- 神経から筋肉へ信号が送られる
- 神経末端からアセチルコリンという神経伝達物質が放出される
- 筋肉が収縮する
ボトックスは、神経終末でのアセチルコリンの放出を抑制します。
その結果、筋肉に動かしなさいという指令が届かなくなることで、筋肉が収縮しなくなり、表情じわが出来なくなります。
しわが改善する理由
筋肉の動きが弱くなることで
- 皮膚が折れ曲がる動きが減る
- しわが刻まれにくくなる
- 既にある表情じわも目立ちにくくなる
という効果が得られます。
特に次の部位で効果が高いとされています。
- 額の横じわ
- 眉間のしわ
- 目尻のしわ
- あごの梅干しじわ
エラボトックス(咬筋ボトックス)
ここで、エラボトックスについても少しだけ解説していきます。
エラボトックスとは、あごの横にある 咬筋(こうきん) という筋肉に ボトックス(ボツリヌストキシン) を注射し、筋肉の働きを弱めることで フェイスラインをすっきりさせる治療です。
エラが張る原因
エラの張りには主に次の2つがあります。
- 骨格によるもの
- 咬筋(噛む筋肉)の発達
歯ぎしりや食いしばり、硬い物をよく噛む習慣がある方は、咬筋が発達してエラが張って見えることがあります。ボトックスで筋肉の動きを弱めることにより、咬筋が徐々に小さくなり、フェイスラインがすっきりして小顔効果が期待できます。
さらに、継続して治療することで、筋肉がさらに小さくなりやすくなります。
こんな方におすすめ
- エラの張りが気になる
- フェイスラインをすっきりさせたい
- 歯ぎしり・食いしばりがある
- 小顔になりたい

表情筋ボトックスの効果と持続期間
効果はいつから出る?
ボトックスの効果は、注射後数日~1週間ほどで徐々に現れることが一般的です。
- 表情を作ったときのしわが出にくくなる
- しわが深く刻まれるのを防ぐ
といった変化を感じられます。
効果の持続期間
効果の持続は、約3~4か月前後が目安です。
効果が切れると、徐々に筋肉の動きが戻ってきます。
定期的に治療を行うことで、しわの予防効果を維持しやすくなります。
自然な仕上がりにするために大切なこと
「動かさない」ではなく「動きを調整」
表情筋ボトックスで大切なのは、筋肉を完全に止めることではありません。
- 表情が不自然にならない
- 目や眉が重たく見えない
よう、注入部位や量を細かく調整することが重要です。
医師の経験と解剖学的知識が、仕上がりを大きく左右します。
表情筋ボトックスの副作用・注意点
起こりうる症状
表情筋ボトックスでは、以下のような症状がみられることがあります。
- 注射部位の内出血
- 軽い腫れ
- 一時的な違和感
多くは数日~1週間程度で自然に改善します。
治療前に確認すべきこと
- 妊娠中・授乳中の方は治療不可
- 神経・筋疾患のある方は事前相談が必要
安全に治療を行うため、事前の診察が非常に重要です。
表情筋ボトックスはこんな方におすすめ
- 表情ジワが気になり始めた方
- しわをこれ以上深くしたくない方
- ナチュラルな若々しさを保ちたい方
「しわが深くなる前」の予防治療としても有効です。
当院の表情筋ボトックス治療について
表情筋に対するボトックスは、適切に行えば非常に満足度の高い治療です。
大切なのは、「しわをなくす」ことではなく、年齢に合った自然な表情を保つことだと考えています。
駒沢自由通り皮膚科では、表情筋の動きを丁寧に確認し、必要最小限の注入かつ自然な仕上がりを重視したボトックス治療を行っています。
ご自身に合った治療方法を、一緒に考えていきましょう。
- 「初めてで不安」
- 「不自然にならないか心配」
- という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
駒沢自由通り皮膚科
院長 白石 英馨(監修)